私は主人公の聾唖の女の子の西宮さんよりどちらかというと加害者である石田の方に感情移入しました。
ほんの僅かですがいじめの加害者の体験をしてみたことがあるんですが、ただ他人の筆箱を勢いよく投げ飛ばしただけなのに、未だになんであんなことをしてしまったんだろう?あんなことはすべきじゃなかったと思い出して後悔することがあります。なので、補聴器を破壊してしまった過去の罪悪感に苛まれて償いのバイト生活を送る気持ちはなんとなくわかります。
この物語はイケメンと美女(メガネ)の元同級生のキャラがドライだったり自分可愛さの塊だったりして嫌気しつつもある意味魅力的です。いじめ問題に対してクラス全体がある意味共犯であり、いじめてた側がいじめられる側に回るなどのきつい現実が容赦なく描写されるのでいじめでつらい思いをした人が見るとまた感じ方は違ってくるのかなと思いました。
原作は読了済みで今作に臨みましたが、2時間に効果的に過不足無く凝縮できていて編集の技量の高さを感じます。作画は安定の京アニなので文句なし。