異色作で一番のお気に入り
2021年8月5日 12時02分
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総合評価:
5.0
劇場版コナンで一番印象に残っている作品です。
コナンの映画といえば、スペシャル版であるのをいいことに普通じゃありえない展開が起きます。例えばコナンがヘリや航空機を操縦したり、タワーが爆発したり、ビルが炎上したり、観覧車が転げ落ちたりしますが、今作ではそんな壮大なスケールとは対照的に舞台設定としてはバーチャル空間という閉じた世界になっていてどう見ても異色作です。
脚本は著名作家の野沢尚が担当したのもあり、斬新な設定ながらもストーリー構成はしっかりしており、且つ最後に驚きの展開も用意されていて完成度の高さを感じさせます。
舞台はバーチャル空間のシャーロック・ホームズやジャックザリッパーがいた時代をコナンを筆頭とする少年探偵団のいつもの面々に加え、曲者揃いの金持ちの息子たちの混合チームが探偵となりその足でジャックザリッパーを見つけるまでのアトラクションになっています。
工藤新一の憧れの人物はシャーロックホームズなのでホームズを題材にした作品は作るべきあると思いますが、この作品がまさにそれに応えています。
細部までちゃんと作られた脚本に斬新な設定、犯人、黒幕は誰かというのを見つけるんじゃなく、探偵冒険アドベンチャーとして新しいジャンルですらあるこの作品は異色であり一番おもしろいと感じました。