なんともやるせない映画
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月27日 23時50分
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総合評価:
4.0
人は愛する事が出来ないと幸せになれない。幸せだったのに愛する人がいなくなってしまうと、愛する事が出来なくなってしまう。前者は犬のハッピーと旅をするお父さんで、後者は死んだお父さんの旅を自分もたどってみる北海道の役所に勤める青年です。お父さんがどのように行動して最後を迎えた北海道まできたのか、東京から北上していくのですがこの途中で一人の女の子と一緒に旅をする事になります。訳ありのお父さんの事を調べながら訳ありの二人が一緒に北上していく中で、お父さんの行動と二人の行動がリンクしていく。なぜこんなに死んだお父さんの事が気になったのか。それは犬が最後までお父さんの側を離れなかったから。玉山鉄二演じる市の職員はレシートの店で聞いたお父さんの人柄しかわからないんだけど、回想部分も含めて全部理解できたように感じたんではないか。北海道について全てが無くなった場所を終着点にして終活を迎える場面は、なぜ助けを求めなかったのか。車で北上する旅を始めた時から決めていた事なのか。でも途中で奥さんに会いに行ったり、仕事探してるシーンもあった。助けを求めてはいけないと思ったのか。確かに忠実な犬がずっとそばにいてくれて幸せは人それぞれかもしれないけど、でも美談にするには辛いなと思いましたね。