兵士の帰国後の話
2021年9月27日 13時41分
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総合評価:
4.0
監督のジェイソン・ホールは『アメリカン・スナイパー』の脚本を手掛けた方です。
戦争映画ではなく、帰国後の兵士のことを描いた映画になっています。
主人公のアダム(マイルズ・テラー)はイラク戦争から帰還しますが、フラッシュバックや不眠などのPTSDの症状で苦しみ、軍にいたときの仲間のトーソロ(ビューラ・コアレ)は爆発に巻き込まれた事による記憶力などの認知能力の低下で日常生活に困難をきたしています。
アダムは、自分は五体満足で帰れたのだから、恵まれている方だと周囲には話しています。
そして退役軍人省に行きますが、病院で診察を受けられるのも数ヶ月後と告げられます。さらにトーソロは記録の不備から、自分で負傷時の記録を探して提出する必要もあるのでした。
この20年ほど続いたイラク戦争やアフガンでの紛争が、いかに従軍した兵士の心身を破壊しているのかがよく解る映画になっています。
この映画の主人公のアダムのように、一見五体満足で帰ってこられても、PTSDなどで社会に戻れず、ホームレスになっている帰還兵も多数いるとのことです。
なぜアメリカで違法な薬物が帰還兵たちのあいだで蔓延しているのかも分かる内容になっていました。