時代を先読みしたかのような作品!
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月26日 14時31分
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総合評価:
5.0
仮想都市「OZ」でハッキングAI「ラブマシーン」が暴走したことによって、現実世界のインフラや行政活動にも甚大な影響が出てしまったというコンセプトが、とても面白いと感じました。今から11年も前に作られた作品とは思えないほど、先進的な要素に満ちふあれていると感じます。特に「AI」という言葉自体、テクノロジーに造詣の深い方々しか知らないワードでしょうから、そういう意味で時代を先読みしたような作品なのではないかと思います。
ストーリー的には、無駄な部分がなく、必要な要素が必要なだけ配置されていて、洗練された印象でした。主人公である健二は、物語が進むにつれて成長しているのがよくみて取れ、観ているこちらもつい応援したくなります。
演出面でいうと、「OZ」での混乱と「現実世界」での混乱が交互に描写されることで、二つの世界が密接にリンクしていることが強調されています。我々の生活は、もはやインターネット無しでは機能しないと暗に警告しているようにも見えました。この見せ方が素晴らしいなと素人目ながらに思いました。