渥美清の金田一耕助が新鮮
2021年9月23日 15時55分
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総合評価:
4.0
落ち武者伝説の残る田舎の寒村を舞台に主人公が自身の出生の謎を探るというストーリーにぴったりの不気味かつおどろおどろしい雰囲気で、さらに次々と謎めいた殺人事件も起こるのでホラー色の強いサスペンス映画といった作品です。
特に、28年前の多治見要蔵による村民殺害シーンや、濃茶の尼が「祟りじゃー!」と叫びながら向かってくるシーンはインパクトが抜群です。
後半では鍾乳洞でのシーンもありますが、ここは恐ろしいながらも神秘的な雰囲気があり、ひたすら暗い前半とは対照的です。
また、今作では渥美清が金田一耕助を演じていますが、「男はつらいよ」シリーズとは違うコメディ色がない役にも関わらず、少し飄々とした部分は残しつつもどっしりと落ち着いた雰囲気で演じており、近年のイケメン・イケオジな金田一耕助とは違う印象を受けます。
ただ、長く複雑な原作小説を分かりやすく編集したとはいえまだ複雑な部分はあり、少し展開が駆け足にも見えるので、そうした粗が気になるのは少し残念です。
イメージワード
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