検索 映画ポップコーンについて
登録/ログイン

「見てるとめっちゃお腹空く!」 おくりびと Oroさんの映画レビュー

おくりびと Departures

見てるとめっちゃお腹空く!

このレビューにはネタバレが含まれています

Oro
2021年1月31日 14時23分 役立ち度:0人
総合評価: 5.0
元々はポルノ映画を多く手がけていた滝田洋二郎監督の作品です。おくりびとは米国アカデミー賞、日本アカデミー賞を始め、世界中の賞を獲得する大ヒット作となりました。
映画は山形の雪すさぶ中を「元木雅弘」演じる主人公「小林大悟」が車を運転しているところから始まります。
大悟は東京のオーケストラでプロのチェリストとして働いていましたが、楽団が解散してしまい、自分の腕ではチェリストとしての再就職は難しいと、実家のある田舎の山形に帰ります。
仕事を探していた大悟は、たまたま新聞に載っていた「旅のお手伝い」と書かれた求人広告を見つけます。「年齢問わず、高級保証、実質労働時間わずか、正社員、未経験者歓迎」この謳い文句に惹かれた大悟はすぐに面接に向かいます。
てっきり旅行代理店か何かの会社かと大悟は思っていたら、納棺師の会社でした。
「山崎努」が演じる社長は履歴書に目もくれず乱暴に机に放ると、「うちでどっぷり働ける?」と聞き、大悟が戸惑いながら「はい」と答えると食い気味に採用と言い放ちます。
「名前なんだっけと?」と大悟の名前を確認するとすぐに名刺を刷らせ、まだ給料のことも聞いてない大悟に、社長はタバコを吸いながらいい加減な態度で「最初は片手でどう?」と言うと大悟は「5万円ですか?」と聞き返すと月々50万からと言われ、驚きます。
断ろうとする大悟に今日の分と2万円も渡され、丸め込まれた大悟は納棺師として働き始めることになります。
人の死に関わるこの映画は、食べ物を食べるシーンを端々にとても印象的に演出してきます。
特に印象的なのが、社長が大悟を誘って会社の二階の部屋で食事をするシーンです。
このまま仕事を続けるか迷っている大悟と食事をしながら語らいます。
部屋に入る瞬間そこには沢山のそれは見事な観葉植物があり、まるで別世界のような空間が広がります。
開放的な景色が見渡せる窓のそばに置かれた囲炉裏を囲って、鉄瓶に入った熱燗と一緒に、そこで焼いた白子をまだ湯気も立つ熱いうちに手で持ってほおばります。
これがまたたまらなく美味そうなのです。部屋の観葉植物や、囲炉裏、熱燗の入った鉄瓶、湯気、窓の外に映る雪がまた食欲を引き立てる演出をしてくるのです。
社長は「これだってご遺体だよ。生き物は生き物食って生きてる。だろ?」と言うとアゴで部屋の観葉植物を指して「こいつら別だけど」と言うのです。
生き物は皆様々な生命を奪って生きています。ヴェジタリアンでさえ植物の生命を奪うのです。
白子を食べながら社長は言うのです「美味いだろ?美味いんだよなあ。困ったことに。」と。

人間という物と、感情やなんかがとても生々しく描かれていて、食事を使った感情表現なんかがとても面白かったです。
演出がとても素敵な映画だなあと思いました。
詳細評価
  • 物語
  • 配役
  • 映像
  • 演出
  • 音楽
イメージワード
  • ・楽しい
  • ・笑える
  • ・泣ける
  • ・切ない
  • ・コミカル
このレビューは役に立ちましたか? 役に立った

オススメ情報

↓↓みんなが読んでいる人気記事↓↓

【2024年】動画配信サービスおすすめランキングに注意!人気を無料や利用者数、売上で比較!徹底版

→【すぐわかる】動画配信サービスおすすめランキング【忙しいあなたへ】人気を無料や利用者数、売上で比較!簡易版

映画のレビューを書くと、あなたの好みの映画が見つかります!

似ている作品