人間の黒い部分を惜しみなく出した作品
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月13日 14時14分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
全体的にドロドロ、ギスギスしたストーリー展開ではあるのですが、ここまで自分の黒い部分をだし生き抜くための必死さに、ある意味拍手を送りたい作品です。
女の世界の嫉妬、権力によって寄ってくる人々、駆け引き、どこまで人を信じるのか、人間の黒い部分をうまく描いた作品です。
女王陛下演じるオリヴィア・コールマンがみるみる不機嫌になる不穏な雰囲気とか、妬みを露わにするところなどは圧巻で女優陣の演技力が光る作品です。
オリヴィア・コールマン、本来はとても綺麗な女優さんで、役作りのため体重を増やしたというプロ意識にも驚きました。
また、レイチェルワイズ演じる女王の側近、エマ・ストーン演じるアビゲイルの女同士の容赦ない戦いには固唾を飲みながらも、女性ならではの知恵を活かした戦い方、両者とも一歩も引かない逞しさには恐怖を超えて感心してしまいます。
最後のウサギのシーンは印象的で、何気ないシーンですが心に残っています。
鑑賞直後よりも後々にじわじわと良い映画だったなぁと感じる作品です。