犬神家の一族(1976年、角川春樹事務所)
このレビューにはネタバレが含まれています
2024年8月10日 14時04分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
本作品は、最高級映画キャメラ(アリフレックス社)、と、イーストマン社(USA)の最高級カラーフィルム、での撮影が、話題となった映画作品です。
その画質は、透明で澄んでいて、素晴らしく、怖い程です。
この映画のプロットは、
犬神製薬の社長が、タブレット薬を海外に製造・販売して、医学に貢献しましたが、販売先が、海外の軍隊の人たち(軍族)だったから、その財産は、遺言状に依り分配する、という、話し、で、これも、怖い、ので、
ダブル怖い映画です。
特に、佐清(sukekiyo)に成りすました、中国系の青沼静馬(青沼菊乃の長男)が、松子に、「イギリス領ビルマの戦地で死んだ戦友:佐清(sukekiyo)の頼みで、犬神家を乗っ取りにやって来たのだ」というシーンの先鋭的演出は、すぐれています。
これは、市川崑監督ならではの、
カソリック演出、のホラー映画であって、類例が無く、映画史に残ります。
次に、本作は、製作費が30億円も掛かった映画、とのことです。