長く険しい道が将来の夢へと繋がる
2021年8月6日 11時21分
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4.0
パイロットになって世界中を自由に飛び回りたいというケニアの少年、ジャクソンの大いなる夢が微笑ましかったです。学校の先生を目指しているという、地に足を着けた妹の存在も頼もしいですね。きょうだいが片道2時間かけて通う学校の途中では広大なサバンナが広がっていて、ゾウやシマウマの群れに襲われたら無事では済みません。そんな危険でいっぱいの野生のフィールドも、自分たちの将来のための学び場にしてしまう聡明さに関心します。
男の子は外へ労働力として駆り出されて、女の子は家庭の中で子守りや炊事を押し付けられて。モロッコならでは社会的な慣習や経済的な事情によって、早々と進学の可能性を閉ざされてしまう現状も学べました。
アルゼンチンのカルロスは馬に乗って、インドのサミュエルは車椅子を押してもらって。彼らの通学路は安全に舗装されている訳ではなく、バリアフリー化されている訳でもありません。それでも苦難の道を歩んで学ぶことを選んだ子どもたちの笑顔に、未来への希望を感じることができるでしょう。