映画好きな人、全員に観て欲しい。
2021年1月6日 09時02分
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総合評価:
5.0
鑑賞後、言葉が出なかった。
圧巻、という言葉がピッタリだった映画だった。凄い…。
ジャケットでも分かるように、異文化でダンスをするのだけれど、その場所が…。
行き場のない怒りや悲しみを抱いてチンピラのような行動に出ている者、妻と離れ離れになった者、振付師だった異国の者、生きるために身に着けた4カ国語を話す者、そして、相反する立場に居る元ブロードウェイダンサー。
正直、最初のシーンを覚えていない。どうしてこの4人が踊りだしたかも。
それを上回る、ストーリーと音楽。1時間過ぎまで、ワクワクして音楽の使い方に心打たれた。
何より、凸凹の5人、特に主人公のギスとダンサーだった士官ジャクソンの2人が、ダンスで会話するかのようなシーンに畳み掛けるような曲が掛かって、もうこれは、「パラサイト」を超えたんじゃないか?と思った。
がしかし、現実はそうもいかない、ということを、後半で、これでもか!と戦争を見せてくるのが、言葉を失ってしまう展開になっていった。それが、エンドロールまで続いていく。目を背けても見せてくる。
楽しく笑えた分、悲しみや怒りが心を覆っていきました。
心避けるほどの苦しさを戦争は生むし、無論反対だけど、この映画を観て、違う国の人との交流が思い出になっている人もいるんじゃないか、と思うと、もう言葉が出ない。
映画が好きな人、全員に観て欲しい。
そして、そこから戦争という愚かな行為を、今一度、考えて欲しい、と思わずにはいられなかった。