見終わった後、タイトルの意味がじんわり来ます。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月13日 17時21分
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総合評価:
4.0
西川美和監督作品はほぼ欠かさず見ており、今回も楽しみに鑑賞しました。最初は短気ですぐカッとなる三上(役所広司)に「少しはこらえて」とつい見ながらなだめたくもなるのですが、それが後半伏線として効いてきます。
まっすぐすぎて正義感が強く、実は気が優しいという三上の性根に気づき、いくつもの支援の手が伸ばされることに涙が出てきました。
ただ悲しいシーンだけでなく、三上の人柄を表すコミカルな場面もあったのは良かったです。
脇を固めるのは仲野太賀・橋爪功・六角精児・北村有起哉と名優揃いで、橋爪功の妻役で梶芽衣子が出ていたのも見どころでした。
見終わった後も各シーンを思い出して泣けてきたいい作品ですが、ただ今まですべてオリジナルで映画を手掛けてきた西川監督だけに、今回は原案があるせいか、残念ながらちょっと説得力に欠ける部分があったように私には感じられました。
ヤクザと家族 The Familyも共通したテーマを扱っていますので、あちらが気になった方は本作も合わせてみることをおすすめします。