やさぐれた綾野剛がいい!
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月1日 16時42分
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総合評価:
3.0
綾野剛という役者は、どうしてこうも社会不適合者の役が似合ってしまうのだろうと本作でも痛感しました。たった一人の女性を愛して本当はまっとうに生活したかったのに、その切なさが痛いまでに伝わります。ケン坊(綾野)は幸せな人生は送れなかったかもしれないけれど、仲間を愛しぬき守りぬいて懸命に生きたんだなと思いました。
映像も迫力満点で、昔ながらの仁侠映画へのリスペクトもオープニングで存分に感じられ、思わずにんまりでしたが、ちょっと話が救いがないのがつらいので、3点にしました。
やくざの親分を演じた舘ひろしも素晴らしかったです。ケン坊を実の息子のように愛しい目で見つめる包容力にグッときました。
後半に出てくる、若さゆえに傲慢な磯村勇斗も良かったです。古い世代と若い世代(ゆとり・さとり世代?)の感覚の違いも描かれ、今の日本がどういう状態なのか、皮肉も込めて映像になっていました。
エンディングの音楽はKing-gnuですが、映画の世界観にマッチして素晴らしいです。エンドロールもぜひ最後までご覧ください。
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