地味そうですが、かなりいいです
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月22日 10時17分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
タイトルが大変シンプルで、パッケージも地味ですが内容はかなりいいです。
原題をそのまま邦訳しているので、このタイトルなんですよね。
主人公・エドガーはふと気づくと無機質な建物の中にいます。
そこはどこかおかしい雰囲気。
集会のようなものがあり、そこではみんなでテレビ画面を観る集会があります。
実はそこは「あの世」。しかも地獄なんですよね。
地獄というと恐ろしい風景が思い浮かびますが、無機質な風景の中ひたすら精神的に責められるというのが面白いです。
エドガーは自身は気づいていませんが、妻を殺害したと言われます。
そして「その日」を繰り返すことになるエドガー。
それこそまさに「地獄」なのです。
何度も繰り返す中で、殺すことを避けようとしつつもうまくいかないという苦しみこそが地獄で、いわゆる宗教的な世界観の「地獄」との乖離がいいです。
エドガーはその世界で何度もループを繰り返し、やがておなじ建物にいたある女性との関わりをもつようになります。
そしてエドガーが選んだ道は、これまでのループとは違うものでした。
それが現世へ変化をもたらしているラストシーンが良かったです。