野村萬斎さんの所作がみごと
2021年1月24日 11時44分
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総合評価:
3.0
夢枕獏氏の作品を映画化したものです。
私は原作は読んでいないのですが、コミカライズされたほうは読んでいます。
あの幻想的な雰囲気を期待してみたのですが、少し期待外れでした。
ストーリー自体はいいのですが、原作やコミックの世界観を期待して観ると失敗するかもしれません。
ただ、安倍晴明を演じる野村萬斎さんの所作が大変美しいです。
普段和装になれておられるだけあって「着せられてる」という感じがありません。
ちょっとしたしぐさがとても自然です。
お酒を飲むときの腕の動き、結界を張るために走り回るときの裾の動きなどが大変きれいです。
一方で源博雅役の伊藤英明さんはやや固め。
この作品が出た当時はまだお若いせいか、演技も少し固いです。
そしてなんといってもこの作品の魅力は、スタッフロールでの野村萬斎さんの舞。
着物の動き全てが計算のうちであるかのような、美しい舞です。
原作者の夢枕氏が「清明は萬斎氏しかありえない」とおっしゃったのが納得の美しさです。