逃れられない前世
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月25日 11時49分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
まだ売れていない女優の卵・渚のと、それを取り巻く人々の群像劇です。
渚はなんとかとある映画の役を掴みます。
その映画は過去にあった凄惨な事件を元にしたもの。
それに出演することになったのは、何とも言えない因果のようなものなんでしょうね。
タイトルが「輪廻」のため、原因が容易に想像できる不可解な現象たち。
とある大学生・弥生もまたその「輪廻」に導かれるように夢を見るようになります。
その夢に対して助言をする女性、ちょっと不思議ちゃんなのですが、彼女もまた関係者なんですよね。
発端となった事件は、とあるホテルを舞台にした大量殺人。
これを「輪廻」で表現し、集まった映画の出演者たちが、過去の被害者でもあるということを示唆するシーンが面白かったです。
そして最もキーパーソンとなる渚。
彼女は一体過去の事件でどういう立場であったのか。
それが明かされていくラストはとても恐ろしいものでした。
理不尽と言えば理不尽なのですけれどもね……。