ソ連の戦後の話
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月24日 13時59分
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総合評価:
4.0
主人公は戦争からの復員後、シベリアの僻地の収容所で機関車の機関士をしていますが、トラブルから機関士を外されます。そのために島に取り残された古い機関車を使おうとしますが、そこには戦前にソ連に鉄道事業のために来たドイツ人女性が住んでいて、という展開です。映画の中の様々なところに戦争の影響がみられる映画になっています。機関車の映画ですが、当時のソ連の収容所を舞台にした映画になっています。そのため、共産党の役人や収容所に収容されている様々な人たち、ドイツで働いていた口のきけない子供を抱えたロシア人女性、父親と婚約者と共に鉄道事業のためにソ連に来て一人取り残されていたドイツ人女性など、様々な人達が登場します。ドイツ人女性は島の機関車の中に隠れて住んでいたため、戦争があったこと自体を知らないので、何かとドイツ語を話すので、そのたびに周囲は殺気立ちます。全体的にシベリアの辺境で生きることの大変さがよく解る映画になっています。当時はこの映画のような様々な人たちがシベリアの収容所にいたのだろうと思わせる映画でした。ロシア映画が好きな人なら気に入ると思います。