「無邪気な悪意」と「純粋な悪意」
2021年8月24日 13時13分
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総合評価:
3.0
天誅もの、といった感じでしょうか。
かなり悪質なイタズラ電話をかけ、相手の反応をネットで公開して遊んでいる青年たちに悪夢が押し寄せます。
出だしがかなりいいです。
警察から電話がかかり、慌てる女性。
しかし、それは青年たちの仕業……となってからのポップな展開をみせ、登場人物がSNSの画像と共に紹介されます。
このあたりがうまいだけに、のちの展開がちょっと残念かな。
実際のところ「あれ」をやるのがどこまで本当に可能なのかがよくわからないんですよね。
ちょっと展開的におかしなシーンもちらほら。
本作はおそらく、その「ツッコミどころ」はあえてやっているのではないかと思います。
本当に描きたかったテーマは「無邪気な悪意」と「純粋な悪意」との戦いなのではないでしょうか。
そこを描くには多少の無理も仕方なし、なのかもしれません。
無邪気な悪意がもたらした不幸な結果。
彼らは自身のしたことの「その後」までは想像していなかったことでしょう。
物語的にはかなり無理はありますが、少々スッキリしてしまう作品でした。