変化する価値観
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月26日 23時34分
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総合評価:
5.0
学生時代に付き合い始めたカップルが、お互い社会人になって価値観が変わっていき、最終的に別れてしまうまでの過程が何ともいえませんでした。
学生時代は音楽や小説の趣味が合い、いうなれば二人だけの楽しい世界で許されていた恋人たちが社会人になり、現実を見据えるようになるのか、それとも学生気分のままなのか…。相手のほんの些細な言動が気になるようにもなり、喧嘩もしなくなっていき冷めていく様子がリアルでした。
また、実在の音楽や出来事が随所で散りばめられていたので時間軸の動き方が分かりやすくて良かったと思います。(固有名詞の使用がくどい、という意見もあるようですが。)
やはりこのむずかしい作品の難しい登場人物を見事に演じきった菅田将暉と有村架純の演技には脱帽しました。この2人でなければ出せない雰囲気が独特で本当に良かったです。
坂元監督作品にしては万人受けしやすい、癖の少ない映画なのではないかと思います。
ただ、「勿忘」が映画では流れなかったことにはびっくりしました。(笑)