ミッドナイト・スカイ
孤独な科学者オーガスティン(ジョージ・クルーニー) は、地球滅亡の日がすぐそこまで迫っているというのに、北極から動こうとしなかった。一方、宇宙船の乗組員サリー(フェリシティ・ジョーンズ)は、任務終了にともなって地球に帰還しようとしていた。そんな中、オーガスティンはサリーたちを乗せた宇宙船が地球に戻るのを、どうにかして阻止しようとする。
北極と宇宙の2つを舞台として、それぞれの思いが交錯していきます。 ジョージ・クルーニー演じる主人公のオーガスティンは、異常気象による人類滅亡の危機に瀕した地球最後の生き残りの一人として、人類移住の為の惑星調査に向かった宇宙船との交信を、北極の基地で一人孤独に行っています。そこに突然一人の女の子が現れるところから物語は展開していきます。 一番の特徴は何と言っても、作品全体を包む静寂さです。 オーガスティンは老年期に差し掛かって持病を持ち、先が長くないのは明らかで、先に記した女の子とも積極的にコミュニケーションを取ろうとしません。地球上でのシーンは、全体的に暗い雰囲気が目立ちます。 一方宇宙船内では、よりコミュニケーションもあり、明るい雰囲気がありますが、宇宙に出て船を修理するシーンになると、緊迫度も増し、無重力を表す殆ど無音の演出に、観ている方も緊張感が高まります。 この二つの舞台は物語終盤に掛けて交差し、それぞれの想いを掻き立てていきます。決して派手ではないですが、胸がじんわりと熱くなる様な、静かでありながら熱い映画です。 眠れない夜に一人でワインを飲みながら観るのが似合う様な、そんな映画だと思います。
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