メキシコシティで営利目的の救急隊を営むオチョア家族。同業の救急救命士らと競い合って急患の搬送にあたっている。この熾烈なビジネスで生計を立てるため、オチョア家族は救急医療を求める患者から何とか日銭を稼ごうと奮闘する。汚職警官による闇営業の取り締りが厳しくなり、私営救急事業の正式な認可を得なければならない事態となる。必要な救急医療サービスを提供しているにもかかわらず、オチョア家族は金銭的に追い詰められ、状況は問題を孕んでゆく。\n「ミッドナイト・ファミリー」は、倫理的に疑問視されるオチョア家族の稼業を人間味あふれる視点で捉えつつ、医療事情、行政機能の停滞、自己責任の複雑さといった差し迫った課題について探求する。