迫力満点の戦争映画でした。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月25日 10時51分
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総合評価:
4.0
DVDジャケットに巨大ロボットが出てきますが、ロボットが戦う映画ではなく、’08年のグルジア紛争を舞台にしたリアルな戦争映画です。主人公のシングルマザーのクセーニアの息子が紛争地に一人取り残されたので、単身、紛争地に行き子供を連れて帰ろうとする話です。戦闘シーンはリアルで迫力満点に作られていますが、ロシア映画らしく、味方もどんどん倒れていくという展開です。戦争映画が好きな人は気に入る映画だと思います。ロシア側から描かれていますので、主人公を護って紛争地で行動するのはロシア軍の兵士たちで、敵役のグルジア軍は米国製のライフルで武装して描かれています。巨大ロボットは息子のチョーマの空想の中に出てくるものですが、米国のモノなどとはデザインや描き方が違い、独特なものになっているのも興味深い所でした。ロシア兵もグルジア兵も、個人として接すると普通の人情深い人という描き方が、独特の映画でした。いざとなったら金持ちの実業家よりも軍人の方が信用できるというのは、何かと大変な歴史を持つロシア人の物事の見方なのでしょう。