顔のないヒトラーたち
1958年の西ドイツ・フランクフルト。第2次世界大戦の終結から10年以上が経過し、復興後の西ドイツではナチスドイツの行いについての認識が薄れていた。そんな中、アウシュビッツ強制収容所にいたナチスの親衛隊員が、規約に違反して教師をしていることがわかる。検察官のヨハン(アレクサンダー・フェーリング)らは、さまざまな圧力を受けながらも、アウシュビッツで起きたことを暴いていく。
若くてエネルギッシュな検察官ヨハン・ラドマンの目線から物語は進行していきますが、決して超人的なヒーローとして描かれている訳ではありません。1日の終わりには事務作業とルーティンワークで疲れ果てていて、ことなかれ主義な同僚との関係に思い悩み、上層部から思わぬ横やりが入って挫折したり躓いたりしてしまうことも。 そんなヨハンを慈父のような目線で見守る、検事総長フリッツ・バウアーの存在が頼もしいです。さらにはホロコーストを生き延びたシモン・キュルシュとのあいだに、人種の壁を越えた共闘関係が芽生えていく展開に胸が熱くなります。 ナチスドイツを率いてヨーロッパ諸国に侵攻したヒトラー、ユダヤ人のジェノサイドを巻き起こしたアイヒマン、アウシュヴィッツで非道な人体実験を繰り返したメンゲレ。この映画には数多くの悪名が登場するものの、本当に恐ろしいのは名前を持たない大衆なのでしょう。単純な善悪の二元論では裁けない、誰もが虐殺者となりうる危険性を痛感しました。
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