精神保健福祉に興味がある方は是非!
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年3月1日 13時24分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
1944年、リオデジャネイロの精神科病院に赴任してくる主人公ニーゼさん。
衛生状態があまり良くない病院の中には動物のように檻にいれられている患者さんたち。
両者の出会いによってこの病院に革命が起きていきます。
この当時の治療法といえばロボトミーや電気ショック療法が主でした。
うつ病などに対する電気を使った療法は現在も使われていますが、現在のものとは訳が違います。
ロボトミーに至ってはもってのほかです。
精神病の症状を抑圧する事が出来さえすれば、患者個人の人権や人間性などどうでもよかったのでしょう。
それに対して芸術で挑んでいくニーゼさん。
作業療法として芸術療法を取り入れます。
患者さんの自主性に任せて、少しずつ少しずつ。
人として扱われることによって、芸術に触れ、自分の内面を表現することによって、人との関わりを持つことによって精神病の症状も安定していきました。
しかし、ある日、ニーゼと患者さんたちが上手くいくのが気に入らない上層部たちは病院で飼っていた犬を殺してしまいます。
それを発見した患者たちは皆、精神的に不安定になり、暴れ出してしまいます。
そりゃそうでしょう。精神病があろうがなかろうが自分が飼っていたかわいい犬たちがある日突然、皆殺しにされていたら誰だって暴れ出したくなります。繊細な人たちなら尚更です。
それでも立ち上がるニーゼさんたち。
そして、最後には・・・。
私の稚拙な文章では伝わらないことが多すぎて歯痒いです。
迫害や差別はなくならないが戦っていかないと何も変わらない。そう思わされる映画だった。