ANNA／アナの豆知識・失敗談

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ANNA／アナ
2020年6月5日上映 / フランス / 119分

3.0/5.0

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1990年、ソ連の諜報(ちょうほう)機関KGBで国家にとって危険な人物を抹殺するため育成された殺し屋のアナ(サッシャ・ルス)は、モデル、コールガールなど複数の顔を使い分け明晰(めいせき)な頭脳と抜群の身体能力を駆使し、腕利きの暗殺者に成長する。あるとき、CIAのわなにはめられたアナは、捜査官のレナード(キリアン・マーフィ)から信じがたい取引を迫られる。

豆知識・トリビア

豆知識・トリビア
脚本、プロデューサー、監督を務めたリュック・ベッソンは本作の製作中に性的不法行為により訴えられました。証拠はなく訴訟は起こされませんでしたが、制作会社と配給会社は本作から手を引こうとしました。オフィシャルな公開を避け、最小限の範囲だけで公開することを考えたのです。モデルから女優に転身したサーシャ・ルスの転機になると想定されていた本作ですが、たったの3,000万ドルの興行収入となり、既に『ヴァレリアン千の惑星の救世主』（2017年）の商業的失敗で苦しんでいたリュック・ベッソンのヨーロッパのスタジオの終焉を意味しました。
豆知識・トリビア
ロシア人のキャラクターを演じる主要キャストのうち、サッシャ・ルスだけがロシア人です。ルーク・エヴァンズはウェールズ人、ヘレン・ミレンはイギリス人ですが、ロシア人の血を引いています。キリアン・マーフィーはアイルランド人で、アメリカ人を演じています。
豆知識・トリビア
殺し屋の仕事が失敗した後、アンナがシャワーを浴びながら疲れ切って壁にもたれかかるシーンは、ベッソン監督の『レオン』(1994年)でジャン・レノがほぼ同じ状況で演じたキャラクターへのオマージュです。
豆知識・トリビア
この映画は、脚本家・プロデューサー・監督であるリュック・ベッソンの前作『ニキータ』（1990年）、およびそのアメリカ版リメイク『ポイント・オブ・ノー・リターン帰還不能』（1993年）と、多くのストーリーが類似しています。
豆知識・トリビア
サーシャ・ルスによる2度目の大作映画出演、2度ともリュック・ベッソン監督作品。1回目は『ヴァレリアン千の惑星の救世主』（2017年）。今回は、彼女が主人公です。

失敗談・うっかりミス

失敗談・うっかりミス
ノートPC、ハイレゾ、ウェブキャム、ハードドライブ、フラッシュドライブ、インターネットなどディスプレイの様々な技術が登場していますが、実際のリリース年のかなり前に存在していることになっています。
失敗談・うっかりミス
1991年、ミラー捜査官はアンナに「チェコ共和国に送ることができる」と言っていますが、チェコスロバキアが解体されたのは1993年で、このシーンが行われた時にはチェコ共和国はまだ存在していません。
失敗談・うっかりミス
アンナは、ホテルのセキュリティシステムから防犯カメラの録画データを取り出す際に、ハードディスクを持っていきますが、当時の防犯カメラシステムはビデオテープに録画していました。
失敗談・うっかりミス
アンナがKGBのために人を殺しているとき、彼女は知性／魅力／変装などを使う代わりに、罪のない人々をたくさん殺しているのです。これだけでも、目立たないという前提に矛盾しています。さらに言えば、ヨーロッパ中の死体の量から、遅かれ早かれ、各警察の疑問や問い合わせが多くなるでしょう。モデルという職業柄、どこにでも顔を出している彼女は、仕事をするたびに近くで殺人が起こると認識される確率が飛躍的に上がります。
失敗談・うっかりミス
映画の中で見られるProfotoのライティング機材が発売されたのは、舞台となる時代から20年ほど後のことです。D1ライト（背面に液晶が見えるストロボ）は2011年、アンブレラは2013年に発売されました。