色使いがうまいです
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月10日 13時54分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
この作品で、まず上手いのが色使いです。
物語は前半の恋物語、後半のユダヤ人ホロコーストに分かれています。
前半では色使いが非常に華やか。原色などもたっぷり使って描かれています。
言ってみれば、前半は主人公・グイドの夢物語でもあるんですよね。
そこから後半の厳しい現実。
その辺りを色で表現しているのが巧みだと思います。
猛烈なアタックでドーラと結婚することができたグイド。
しかし、怖ろしい現実は少しずつ近づいていて。
ふたりの間にできた息子・ジョズエとともに強制収容所へと送られます。
ここでグイドがジョズエに対して「これはゲームだ」と説明するのもいいです。
「守る」というのは身体的危険から守るだけでなく「心」を守ることも含まれているんですよね。
本作では具体的に迫害、虐殺などのシーンは描かれていません。
グイドについてはある程度分かることはありますが、映像としては描かれていません。
タイトルの「ライフ・イズ・ビューティフル」は息子のジョズエの言葉です。
彼がなぜその言葉を口にしたのか。
それは本作をみるとよく分かります。
父親の深い愛を描いた名作です。