Arc アーク
近未来、放浪生活を送っていたリナ(芳根京子)は人生の師となるエマ(寺島しのぶ)と出会い、遺体を生前の姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)する「ボディワークス」という仕事に就く。一方、エマの弟で科学者の天音(岡田将生)は、この技術を発展させた不老不死の研究に打ち込んでいた。30歳になったリナは不老不死の処置を受け、人類で初めて永遠の命を得る。やがて、永遠の生が普通となった世界は人類を二分し、混乱と変化をもたらしていく。
原作読了済みです。 現代SF界では知らない人がいない、ケン・リュウの作品がまさかの日本で映画化するということで鑑賞しました。 悪評が目立ちますが、個人的には原作の良さと日本的な考え方・文化を織り交ぜており、素晴らしい作品に仕上がっていると感じました。 あらすじだけ見るとガチガチのSFを感じますが、作風としてはややアート寄りで、いわゆるSF的な要素はほぼ皆無です。 しかし、最後までスクリーンに釘付けになるほど良い画面構成、演技でした。 全体的に静かに始まって、静かに終わっていくのですが、見ている側はずっと圧倒されている感じです。 物語のテンポも良いです。(途中少しだれる部分あり) そして、主演の芳根京子さんの表現力がとにかく素晴らしいです。 かなり難しい役どころでどうなることかと思いましたが、文句のつけどころがありません。 これだけでも観る価値があるかと思います。 また、衣装や音楽も相まって幻想的な空間と現実とがうまく融合しています。 久々にもう一度見たいと思える良作でした。
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