家族というものについて考えさせられました。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月7日 13時39分
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総合評価:
5.0
監督したのが是枝裕和さんで、出演がリリー・フランキーさんや安藤サクラさんで、日本アカデミー賞やカンヌ映画祭のパルムドールを受賞したとのことで鑑賞してみました。
低所得のために万引きなどの軽犯罪を繰り返して暮らしている家族の話ですが、特にそれほど悪い人たちではなく、実の親から虐待されている少女を連れてきてそのまま一緒に暮らしたり、年金を受給している高齢者(樹木希林)を世話したりと、血縁関係のある家族ではないのに、仲良く暮らしているのが独特の映画でした。
世の中には血が繋がっていても仲が悪かったり、いがみ合ってばかり、という家族はいくらでも在りますが、血縁関係ではない他人の集まりが家族として生活して、和気あいあいとしているという設定は他の監督では思いついたり、映画化しようとはならなかったのでしょう。日々報じられるニュースでは、児童虐待やDV、所得の低さによる生活の行き詰まり、親族を装った詐欺などの事が報じられていますが、是枝監督はそれとは違う家族の在り方を考えてみたかったのでしょう。
リリー・フランキーさんはいつもの持ち味を出していて、安藤サクラさんはさすがの上手さでした。