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「『映画』としては秀逸。でも現実では・・・」 評決のとき tinoさんの映画レビュー

評決のとき A TIME TO KILL

『映画』としては秀逸。でも現実では・・・

このレビューにはネタバレが含まれています

2021年1月25日 11時32分 役立ち度:0人
総合評価: 4.0
子供達(小5、中1)にはちょっとヘビーかな?とは思いつつ、色々と考えさせるきっかけにもなると思い、家族で鑑賞しました。

法廷モノが大好きな私がこの映画を観るのはこれで3回目。

出だしの悲惨さからラストの名シーンまで、観る者の心を鷲づかみにする手法が鮮やかで、好きな法廷映画の一つではあるのですが・・・やはり少女へのレイプシーンは何度観ても不快極まりない。

始めにこの胸糞悪さを味わわせておき、人種差別問題を巧みに絡めていきながら、観る者、特に女の子を持つ親の大多数を共感させてしまう展開は、ラストまで観客を飽きさせることがありません。

マシュー・マコノヒーの弁舌が胸を打ち、目に涙をためて真剣に語る彼のまなざしに心を動かされ、ついつい「被告人は無罪以外あり得ない!」と涙してしまうのです。

・・・ん?でも待てよ?

これって、冷静に考えたらやっぱり有罪じゃ・・・?

冤罪の余地が無い状況で殺しているし、しかも二人だし。
この文明社会で報復殺人を肯定してしまったら収拾がつかなくなるよなあ。

レイプ犯への憎悪で感情的になり、人種差別問題で妙に納得させられてしまったけれど、ラストのハッピーエンド的なシーンではいつも「これで良いのか??」と、もやもやしてしまうのです。
詳細評価
  • 物語
  • 配役
  • 映像
  • 演出
  • 音楽
イメージワード
  • ・悲しい
  • ・泣ける
  • ・恐怖
  • ・絶望的
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