主人公が魅力的な映画です。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月24日 11時48分
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総合評価:
4.0
親族の報復をしたのち、主人公が済州島に身を隠すという設定の映画ですが、韓国のバイオレンス映画らしく痛々しくグロイ描写の多い映画になっています。そのあたりは日本や米国との感性の違いが見て取れます。主人公のテグを演じたオム・テグさんの佇まいが良く、最初から最後まで目を離せずに見てしまいました。冒頭の敵のボスと交渉する時や、報復に行くとき、襲撃する敵とやり合うときなど、淡々と演じていますが、何かと魅力的なキャラクターの演じ方をしています。ヤクザ役ですが特に相手に凄んだりせずに、静かに迫力を持って演じていますが、家族といる時に見せる表情が温かく、深みのあるキャラクター像を演じていました。
映画では全体的に組織の中の人間の、ずるさや醜さを描いていました。ヒロイン役のチョン・ヨビンさんも、何かと投げやりな雑で屈折した役柄を上手く演じていました。最近の銃は何かと高性能になっていますが、それを上手く使った映画になっています。