圧巻の映像美と音楽、そして今までにない物語
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年6月23日 11時38分
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総合評価:
4.0
新海誠監督らしい美しい映像はますます圧巻で、東京の廃ビルや、アスファルトに降る雨粒をこんなにしつこく美しく描けるのはどうしてなんだろうと思わずにいられません。
また、RADWIMPSの音楽とのコラボレーションは前作の「君の名は。」から引き続いており、しかもますます磨きがかかっているように感じました。
そのストーリーも、通り一遍の「人々を危機から救う物語」から一歩抜け出しており、気候変動や格差拡大の時代に生きなくてはいけない若者たちのリアルをくみ取っているという点で、優れているのではないかと思いました。
結末に関しては賛否両論かもしれないと思うのですが、これはこれで新しい物語の生成であり、主人公帆高くんとヒロイン陽菜、陽菜の弟凪の今後を考えるとわくわくするような思いが残りました。
途中でピストルが出てきたシーンはちょっとやりすぎ?ちょっと古い?と感じなくもなかったけれど、そのほかはコミカルなシーンも含めて、どっぷりこの世界観に漬かれる映画でした。