ポール・バーホーベンらしさ全開!!
このレビューにはネタバレが含まれています
2023年3月31日 17時10分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
バーホーベン監督で、あらすじを見て、これは絶対おもしろいでしょ!と思い、鑑賞。
結果、完全なるバーホーベン映画!面白かった!!
ストーリー展開は解説・あらすじ通りだったが、ベネデッタとバルトロメアの出会いから恋仲に至るまでが、丁寧に、そしてエロチックに描かれていた。
とくに性描写はしっかりと見せられる。(笑)
ベネデッタはふたりきりになれる部屋を手に入れるために、聖痕が現れたと自作自演したように見えるが、直接自傷行為しているシーンはない。(自傷しているような証拠品はある。)
限りなくクロに近いが、ベネデッタ自身はとても信仰心が強く、もしかしたら聖痕は本当なんじゃないか…と思わせるところも面白い。
実際にバルトロメアにも、聖痕について打ち明けない。
また、修道女同士の権力争いも描かれるが、結局はその上には男たちが支配していて、シスターたちにはなんの権限も与えられていないことがわかり、悲しい。
宗教も結局は男性社会であると皮肉的に描かれる。
だからこそ、クライマックスの展開は最高に痛快だった。
ベネデッタも決して善人ではないが、最後はカッコいいヒーローのように見え、自然と応援してしまった。
とにかく全編バーホーベン節全開で楽しめた。