見応えあり!
このレビューにはネタバレが含まれています
2023年7月18日 12時06分
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総合評価:
5.0
前作「ベイビー・ブローカー」は個人的にあんまり…だったが、今作はとても見応えのある作品だった。
最初はいったい誰が怪物なんだろう?と、サスペンス的な見方をしていたが、徐々に登場人物全てが怪物に見え、またその裏には人それぞれ怪物に見えてしまう理由がちゃんとあり、なるほどー!と唸らされた。
LGBT的描写もあって、そっちに話題が行きそうだけど、個人的には物事を多面的に見ることの大切さをこの映画から感じた。
人や物事をある一方的な側面から見て判断して、簡単に非難や誹謗中傷してしまう現代社会に対する警鐘だと思う。
中村獅童演じる暴力的マッチョイズムお父さんにも、裏には描かれなかった苦悩や葛藤があるのだろう。
関係ないが、中村獅童はクズ役が似合う。(褒め言葉)
もちろん、安藤サクラ、田中裕子含めた俳優陣の演技はどれも素晴らしかった。
子役のふたりも良かったが、とくに友人の「より」を演じた子が印象的だった。