エンタメ映画としても社会派映画としても楽しめる作品
2024年10月3日 12時33分
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総合評価:
4.0
世界規模の大災害??で廃墟化したソウル。
ていうか、なんなのこの災害!?大地震!?
こんな天変地異ある??と最初は疑問に思ったが、物語が進むうちにこれはあえてこんなふうに何だかよくわからない災害にしていることに気づく。
つまり、戦争や紛争、大地震などの自然災害、なんにでも当てはめれるように作られている。
そんな荒廃した世界のサバイバル映画として見れば娯楽作品だし、無政府状態の人間模様に焦点を当てれば社会派映画になる。
崩壊を逃れたマンションに外部の人間を受け入れるかどうかは、完全に難民問題だしね。
自分だったらどうするか…これは本当に難しい…。
また、独裁者が誕生する過程がとても見事だったと思う。
手柄をあげた普通の人間が周りから突然持ち上げられて、本人もその気になってだんだん変わっていく感じは、本当にああやって独裁者って生まれるんだろうなと怖くなった。
他の人のレビューで、登場人物たちにイライラするとか、救いがないからイヤだとか、そんな感想もあったけど、人間ってあの状況下なら絶対にあんな人間模様になってしまうと思う。
秩序を保とうとするあまり、どんどん残酷になっていく。
現在の世界情勢にも完全に当てはまる。
つくづく自分も含め、人間って愚かな生きものだな…。
あの状況下で、自分だったらどうするのか!?
そんなふうに観る映画だと思った。