単なるおばさんが無茶苦茶怖くて泣きたくなる映画!
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月12日 21時06分
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総合評価:
5.0
小説家がとある田舎で事故を起こし、元・看護婦の女性に救助されます。その女性は、なんと小説家の大ファン!でした。そして彼女は言うのです。「自分の思い通りのラストでなければ許さない」と!
原作者であるキングの悪夢をそのまま体現したかのような本作は、キャシー・ベイツという女優の演技でさらに真実味を増す事になりました。太った身体、熱心な言葉、そして言うことを聞かないクレイジーさ。全てが小説版のように再現されていたことに、多くのファンが驚いたことでしょう。
本作は、とにかくナンバーワンのファンと自称するキャシー・ベイツの演技で成立しています。彼女が狂い、主人公にストーリーを強要し、監禁まで行う。その熱意と狂気が恐ろしくてならない映画です。しかも、彼女は脱出しようとした小説家の足を切断してまでストーリーの改変・そして続行を願います。実際にこんなファンがいたら、小説家や芸能人はどうすればいいのでしょう?
最終的に対決し、勝利する小説家ですが、その後の精神状態から見ても回復したとはとても言い切れない様子です。最後まで不吉な予感が漂う映画となっています。
ホラーや恐怖に、特別な「何か」は必要ないのです。普通の外見、普通の女性であってもその心中は計り知れません。外見でジャッジすることは出来ない、恐ろしい狂気の物語を見ることが出来ました。