ラストが幻想的
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年7月21日 21時50分
役立ち度:0人
総合評価:
3.0
物語は1962年のとある客船の風景から始まります。
優雅に歌う女性、船旅を楽しむ人々にかぶさって書かれるスタッフロールは現代的なフォントとクラシカルなそれを使用しており、ムードに合っています。
しかし不可解な事件が起き……。
そして舞台は40年後に。行方不明になっていた船をサルベージすることとなり、そこで金のインゴットを見つけ、一行は喜びます。
物語の不穏の始まりのこのシーン。
インゴットが若干簡素に見えるのが惜しいです。
あの大きさなら結構な重さがあると思うのですが、扱いに重量感がないんですよね。
ここだけが残念ポイント。「それ、偽物じゃない?」とツッコミそうになりました。
船に乗り込み、探索していく彼らに少しずつ怪異が襲っていくのがいいです。
ワッとくるのではなく「違和感」といった感じで始まるのが好感触。
その「違和感」はやがて牙を剥くのですが……。
主人公のエップスが出会う、過去にその船に乗っていた少女ケイテイ。
この関係性もいいです。
魔物と化していた船の最期はとても幻想的。
よかったねぇ、と思ってみていたら……のオチもポイントです。