未熟さゆえの不器用さ
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年10月7日 11時53分
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総合評価:
4.0
岡崎京子氏作品の漫画が原作の作品。岡崎氏は数多く作品を描いておられ、中でも評価が高い作品がこちらです。
ある川辺と、ある高校が舞台。
主人公のハルナは、友人からの連絡で同級生の山田が学校に縛られて放置されていることを聞き、救出します。
それをやったのはハルナの恋人の観音崎。
山田はどこか少し変わっているところがあるため、観音崎やその仲間からいじめを受けていたのです。
この辺りの描写が10代の未熟さが描かれていていいと感じました。
ストーリーはほぼ原作と同じに進んでいくので、原作から入っても違和感はないかと思います。
ハルナは山田を助けたことで、彼の「宝物」を教えてもらうことに。
それは川辺にある「白骨死体」。
驚くハルナに対し、その死体に対しての想いを激情を交えて語る山田が印象的でした。
原作はモノローグ的な部分が多いため、映画化するのは困難だったかと思います。
しかし、10代の青年たちの生き方の不器用さがうまく再現されている作品でした。