タイプが異なる2人の女性の執念
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月6日 17時07分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
2人の女性の演劇にかける情熱を超えた執念が狂気的ですさまじい映画でした。口紅を持っている累をニナが利用していたはずが、累の演技が認められたことでニナの評価があがりいつの間にか立場が逆転してしまいます。事情を知るマネージャーも累の演技を重宝するようになります。
それからは累とニナが争うようになり、相手の行動を読んで裏をかいて貶めてでも自分が女優として成功するという貪欲さは恐ろしいけどリアルに感じます。女性が持つ複雑な感情が別々の世界で生きてきた2人の女性に投影されていて自分ならどちらの女性に共感するだろうかと思いながら鑑賞していました。作品の世界にどっぷりはまることができて面白かったです。
主演の一人である土屋太鳳について、こういう役を演じることもできるんだなと思いました。おっとりした雰囲気とかわいらしい役を演じることが多いイメージがあったので・・さすがプロの女優だなと思います。特に終盤の舞台のシーンは圧巻で、累の演技力と執着心が伝わって来て見ごたえのある映画でした。