樹木希林さんの言葉が沁みる。
2021年1月29日 14時47分
役立ち度:1人
総合評価:
5.0
大好きな作品で、これまでに何回も観ています。
そして泣いてしまいます。
黒木華さん演じる典子の気持ちが痛いようにわかり、樹木希林さん演じる武田のおばさんの言葉は自分に投げかけられているような気がしてきて、泣いてしまうのです。
とにかく樹木希林さんの演技が素晴らしいです。
茶道がテーマのひとつでもあり、お作法などがたくさん出てくるのですが、その所作ひとつひとつが美しく、見惚れてしまいます。本当に先生なのではないかというくらい自然な佇まいで、さすが女優さんだなと思いました。
茶道に出会い、少しずつ大人になっていく典子を通して、観ているこちらも同じペースで歳をとっていく感覚になりました。若かった頃にはなかった悩みが、大人になると出てきます。女性ならではなのでしょうか。孤独を感じたり、周りと比べて焦ったり、落ち込んだりします。でも、茶道に向き合う時間だけは、無になって、誰とも比べず、ただここに集中することができる。この茶道の時間がいつのまにか典子を救っていたのかもしれません。
また観たい作品です。