日日是好日
大学生の典子(黒木華)は、突然母親から茶道を勧められる。戸惑いながらも従姉・美智子(多部未華子)と共に、タダモノではないとうわさの茶道教室の先生・武田のおばさん(樹木希林)の指導を受けることになる。
私はこの映画のエンドロールを見ている時に、自分が泣いていることに気がつきました。いつどのシーンで涙が溢れたのかわからないくらい、静かに、自然に涙が溢れていました。 それくらい自然体で見れ、ゆっくりとした時が流れる素敵な映画でした。 私の祖母も樹木希林さんが演じていた武田先生のように、お茶の先生をやっていたのですが、まだ幼かった私には何をやっているのかよくわかりませんでした。ですが、この映画の武田先生を見ていると、なんだか自分の祖母の生前を見ているような気持ちになりました。 また、多部未華子さんと、黒木華さんの演技も素晴らしく、ついつい映画の世界に引き込まれてしまいます。 印象に残っているシーンは初釜のシーンです。厳かに着物を着たおばさま達の浮足だった姿がなんとも可愛らしくて、ついつい笑ってしまいました。 そしてもう一つ、私のお気に入りのシーンは、多部未華子さんと黒木華さんが美味しそうにお茶菓子を食べるシーンです。子供の頃に祖母から余ったお茶菓子をもらったことを思い出しました。 自然にゆっくりと流れていく時間が感じられる、とても心地良い映画でした。
20歳の女の子・典子が茶道を通して歩んでいく姿を描いた作品。 従妹とともにはじめたばかりの頃は、無邪気でちょっとお行儀が悪かったりします。 そんなふたりを、樹木希林さん演じる武田先生が飄々とした構えで導いていくのが素敵です。 この作品で始めに目を惹くのは、樹木希林さんの所作の美しさ。 詳しく茶道を知っているわけではないので正確なものかはわかりませんが、佇まい自体がとても綺麗なのです。 無邪気なふたりをうまくあやしながら、時には厳しく接しています。 物語の中では緩やかに時間が流れ、典子も大学生から社会人など様々な人生の岐路に立っていきます。 それはすべてうまくいく、というものではなく……。 この作品は、茶道をテーマにした、典子の人生の「道」を描いたものでしょう。 人生には岐路がたくさんあります。どれを選ぶかは自分次第。 そして、うまくいくとも限りません。 しかし「あの時こうしておけば」と後悔ばかりを繰り返しているのは不毛なもの。 「日日是好日」。いい出来事も悪い出来事も、自分自身がしっかり受け止めて次に繋げられるなら、それはすべて良きことなのです。 そこに至るまでの典子の苦悩なども描かれており、とても素敵な作品でした。 無駄なBGMもなく、凛とした雰囲気がよかったです。
このレビューにはネタバレが含まれています
大好きな作品で、これまでに何回も観ています。 そして泣いてしまいます。 黒木華さん演じる典子の気持ちが痛いようにわかり、樹木希林さん演じる武田のおばさんの言葉は自分に投げかけられているような気がしてきて、泣いてしまうのです。 とにかく樹木希林さんの演技が素晴らしいです。 茶道がテーマのひとつでもあり、お作法などがたくさん出てくるのですが、その所作ひとつひとつが美しく、見惚れてしまいます。本当に先生なのではないかというくらい自然な佇まいで、さすが女優さんだなと思いました。 茶道に出会い、少しずつ大人になっていく典子を通して、観ているこちらも同じペースで歳をとっていく感覚になりました。若かった頃にはなかった悩みが、大人になると出てきます。女性ならではなのでしょうか。孤独を感じたり、周りと比べて焦ったり、落ち込んだりします。でも、茶道に向き合う時間だけは、無になって、誰とも比べず、ただここに集中することができる。この茶道の時間がいつのまにか典子を救っていたのかもしれません。 また観たい作品です。
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