子役がうまい!
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月4日 14時48分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
破傷風がテーマの作品です。
とある団地に住む、親子。幼い娘の昌子は泥遊びの途中で指にけがを。
それが悪夢の始まりでした。
とにかく子役の演技がうまいです。
苦しんでいる様子を巧みに演じていて、観ていて辛いぐらい。
古い作品なので、医療設備も今とは違い、それがまた今観ると不気味に見えます。
現代と違って完全看護ではないので、両親がつきっきりなのも大変そう……。
途中、他の部屋の子どもが騒ぐ声で発作を起こすシーンがあります。
当時はすでにICUの概念はあったかと思うのですが、この作品では普通の個室を暗くして(光で発作を起こすので)使用しています。
その辺りは、ちょっと違和感を覚えました。
昌子が発作で舌を噛み切りそうになったときに、父親は指を入れて噛まれてしまいます。
唾液から感染するんじゃないかと恐怖におびえるのも、人間味があっていいと思いました。
ひたすら絶望的なシーンが続きますが、物語はハッピーエンドで終わるのでご安心を。
最後のほうで、父親が娘に飲ませるためにジュースを買いに走る姿は泣けるものがありました。
もう駄目だと思っていたのが回復したんだからうれしいですよね。
そりゃあダッシュでジュース買いにいきたくなりますよー。
破傷風はワクチンで予防できます。
しかし、効果はそれほどありません。
最近は水害も多く、泥水の中で掃除をしなければいけないこともあります。
怪我をしたら必ず病院を受診すること。
子どものころに打って以来接種していないなら、できればワクチンを打っておきたいところです。
病気の恐ろしさ、予防することの大切さを伝えるには十分な作品だと思います。