古さを感じさせないセンスの塊
2020年7月5日 23時03分
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総合評価:
5.0
チャールズ・チャップリン、バスター・キートン、ハロルド・ロイドといったアメリカの三大喜劇王後、フランスならではのエスプリの効いた喜劇俳優=監督といえば、ジャック・タチ。ある程度コアな映画ファンには、タチの評価が当然定まっていると思いますが、もっともっとタチは評価されて良いと思います。現在手軽に観賞出来るタチの作品の中で、その際たる物がこの「ぼくの伯父さん」です。
まず題名が地味です。「ぼくの伯父さん」。原題も「Mon Oncle」。とりあえずそのまんま訳しています。その地味なタイトルとは裏腹に内容は非常にオシャレで、ウィットに富み、映像表現のアイデア満載の映画です。そして何よりも驚くのは、この作品が1958年に作られた事です!見て頂いたら分かると思いますが、当時も、そして今でも、こんなセンスの塊みたいな映画はそんなに無いと思います。
ローワン・アトキンソンの大ヒット作「ミスター・ビーン」。インタビューでジャック・タチの影響を受けたとの事です。分かるような気がします。ちなみに音楽も小味で良いですよ。