「字幕つけて下さい！」駆込み女と駆出し男松　かた子さんの映画レビュー

駆込み女と駆出し男 Kakekomi

字幕つけて下さい！

このレビューにはネタバレが含まれています

松　かた子

2020年12月27日 20時11分役立ち度：0人

総合評価： 4.0

3時間近くあるのに、あっという間に終わってしまいました。早口でセリフを話すので、時々、何言ってるのか分かりません。邦画で字幕が欲しい映画は「七人の侍」以来です。

主人公の中村信次郎は、噺家になりたいけれど、ある理由で、源兵衛から縁切り寺の手伝いに来てくれと、江戸から来た身です。

現代のように紙1枚で離婚出来ない時代で、正式な離婚に数年掛かります。ちょっとした離婚裁判です。
旦那が仕事もせず、遊び周り、全てを妻のじょごに任せている老舗の鍛冶屋と、町の大きな商人、堀切屋の三郎衛門と、今で言う事実婚をしているお吟は、同じ日に縁切り寺に走ります。

もしも旦那に追い掛けられて、寺の手前で捕まると、縁切りは無効になります。ですが、自分の身に着けている物を寺に投げて入れば有効です。
寺に入ると女性だけ。医者はおじいさん。というのも縁切り修行中に男の人と何かあったら、縁切り出来ないからです。
そういうシーンから面白いのですが、主演は大泉洋。
そして、寺に控えるには、キムラ緑子に、元宝塚の陽月華に、そして樹木希林、と言えば、縁切り以上に何かクセのある寺だと分かります。

時々、四季折々の日本の風景が映りますが、とても美しいです。
キャストも豪華です。
じょご役は戸田恵梨香、旦那は武田真治、眉毛を剃ったお銀は満島ひかり、旦那は堤真一、謎の女剣士に内山理名、シワが良いおじいさんの山崎努も出演しています。

色んな事件や展開があって、いつの間にかラストです。ほっこりするラストでした。
笑わされて泣かされました。