原作を当時読んでました
2020年8月8日 18時46分
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総合評価:
4.0
原作は1980年代後半に大ヒットしたコミックです。
当時思春期真っ只中だった私は愛読しており、この世界観に憧れたのを覚えています。
原作のもつ、透明感のある繊細さがよく表現されています。
ただ、長いお話なので映画化するにあたって外されたエピソードも多く、主人公たちの心の痛みが伝わりにくいかなぁと思いました。
主人公の和希は、母親との確執に苦しみ、やがて友人に誘われて暴走族に惹かれていきます。
そしてそこで出会った春山との恋。
このあたりの心模様が原作よりあっさりしているのでもったいないです。
私は原作を読んでいたので、ある程度脳内補完しながら見たのですが、事前知識がないと雰囲気を楽しむ映画になってしまうかもしれません。
10代の少年たちのもつ痛みなどはしっかりと描かれていますので、同世代の方なら楽しめるかと思います。
原作を愛読していたころから数十年。
和希の母親の年齢を超えてしまった私ですが、改めて見ると和希の母の母としての幼さに強く興味を惹かれました。
原作を読んでいたころは、全く気に留めなかった部分です。
年を経ると、同じモチーフでも視点が変わるものだなぁと思いました。
原作を読んだ人にはとてもおすすめです。