壮大なテーマで語る人間の愛
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月29日 14時31分
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総合評価:
5.0
宇宙を旅するという壮大なテーマの映画。難しい物理学のワードが出てきたり、未知の世界へ飛び込んでいくスリルはあるが、結局は登場人物それぞれの「愛」を描いた物語。
主人公クーパーは地球を救いたいという使命感で宇宙に旅立つが、娘のマーフのもとへ戻りたいという気持ちも秘める。超重力の影響で一時間が地球での七年間に相当する惑星への接近を躊躇したり、地球へ戻りたいという想いがちらほら見えるのが切ない。
主人公クーパーと宇宙船に同乗するアメリアは、先にある惑星へ向かった恋人エドマンズのもとへ向かいたい気持ちがあるなど、登場人物それぞれに地球の未来よりも優先したい「愛」が感じて取れる。
終盤でのクーパーとマーフの再会は涙を堪えられなかった。
宇宙が舞台のSF映画ではありますが、宇宙人やUFOが出てくる映画ではありません。物理的な裏付けを交えながら進む物語は物凄くリアルに思えました。壮大なテーマでスリルのあるシーンを経て物語は進んで行きますが、人と人を繋いでいるのは「愛」であり、それは決して物理学で簡単に説明がつくものではないことなんだと思わされます。
とても長い映画ですが、それを感じさせないスピーディーな展開でした。意外と万人向けの映画だと思います。