「不都合な真実」を暴く勇気
2021年5月26日 10時54分
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総合評価:
4.0
9・11後における、テロ容疑者拘束の際にCIAが行ったとされる拷問の事実について、
それをまとめた(暴いた)レポート作成の話。実話に基づいているとのこと。
製作・監督・脚本のスコット・Z・バーンズはドキュメンタリー映画「不都合な真実」の
製作にも関わっている人物であり、この映画もある意味アメリカの「不都合な真実」なので、好きなテーマなのだろう。
内容は重厚かつ重層的で、非常に見ごたえのある作品に仕上がっている。
様々な人物間における相互利害が複雑に絡み合っており、常に緊張感に満ちてドラマが進んでいく。
ちょっと前に「ボーン・アイデンティティー」を見直したばかりだったので、
CIAというところは隠し事ばかりで悪い奴らの巣窟なのではないか、と思えてしまう。
この2本を続けてみるのはある意味おススメだ。
メイン・キャストは「スター・ウォーズ」カイロ・レン役で一躍有名となった
アダム・ドライヴァーだが、脇役に、「マッド・メン」のジョン・ハム、
「デクスター」のマイケル・C・ホール、「ER」のモーラ・ティアニーなど、
アメリカTV界の有名人たちが揃っており、これらのドラマを観たことがある人であれば
彼ら彼女らを観られるだけでも楽しめるのではないだろうか。
「不都合な真実」を暴くことには勇気がいる。
それを描くことにも勇気がいる。
日本にも、その勇気が欲しい。