今起きている「現実」とは多少の乖離があります
2021年7月20日 20時32分
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総合評価:
3.0
未知のウイルスの感染拡大によるパニックを描いた作品は数多くありますが、本作もそのひとつ。
現在のコロナ禍の状態なら分かる部分が多いです。
また、それ故に粗さも若干あります。
脳症のような症状をみせ、亡くなる人々。
激しいそれに恐ろしさを感じますが、世界中のあちこちで単発的に発生している点が少し残念です。
この辺りは今なら分かることですね。
ひとり感染しているなら、他にも感染報告が多く出ていないとおかしいのです。
その辺りの描写不足が少し気になりました。
また、医療従事者はマスクをしていることから空気感染を予測していると思われます。
しかし、街の人々はマスクはしていません。
手洗い消毒などは喚呼されているのに、マスク着用していないところに違和感が。
ここは演者が全員マスクをしていたら誰が誰か把握しにくいという演出的問題もあったのかと思います。
良い点としては、支給品をめぐるトラブルや、いわゆる陰謀論を騙る人が出てくるところ。
ワクチンや治療法について非科学的な発言をする人々が出てくる点は、今まさにその状況ですね。
若干の粗さはありますが、パンデミック物としては面白い作品に仕上がっていると感じました。