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「見たいものは見せてくれるが…」 犯罪都市 NO WAY OUT ジュリーハンセンさんの映画レビュー

犯罪都市 NO WAY OUT The Roundup: No Way Out

見たいものは見せてくれるが…

2024年8月29日 14時44分 役立ち度:0人
総合評価: 3.0
マ・ドンソクが圧倒的なパワーで悪人どもをバッタバッタぶっ倒すという、みんなが見たいものは見せてくれる。
娯楽作品として、それだけで合格点は出せているが、それ以上の期待値は超えてこなかった。

個人的にこの手の作品は、ストーリーより悪役が重要だと思う。
悪役がより極悪で残虐で、観客にこいつはヤバイ奴だと思わせたら勝ちで、クライマックスの対マ・ドンソク戦がメインカードとして相応しいかどうかにかかっている。

同系色の作品で、「孤狼の血 Level 2」がシリーズ2作目でも成功しているのは、鈴木亮平演じるヴィランの魅力が圧倒的であるのが大きい。

今回の「犯罪都市」3作目は、日本のヤクザが登場するということで楽しみだったが、日本側のヴィランであるリキ(最近売れてる青木崇高)は、ヴィジュアルもセリフもなんだかチンピラ感が強く、個人的に悪役として魅力が弱いと感じた。
これ系の韓国人の悪役俳優にある泥臭さや顔面力、ヤバイ奴感が薄い…。

とくに彼が発するセリフが、韓国の人が書いた台本なのか、チンピラやザコキャラが言うような、ありきたりなダサいセリフしかない。
ここは日本のスタッフがなんとかすべきだと思う。

また、外国人の役者が演じる日本人役のセリフがカタコトなのも、やはりノイズに感じてしまう。(日本人俳優で揃えられそうなものだが…)
あと、國村隼のフェードアウト感もなんだかなぁ…だった。

一方、韓国側のヴィランである汚職刑事は、これまでと違いスマートなイケメンで、憎たらしい感じは良かったが、過去作に比べるとインパクトに欠ける。
とくに最後の方は状況的に既にけっこう追いつめられていたし、もう少し強大な敵でいてほしかった。

そんな感じで今作の「ヴィラン」には苦言はあるけど、マ・ドンソクを見てるだけで、なんだかんだ楽しめてしまう作品でもある。
ただ、4作目もあるようだけど、劇場で観るかは迷うなぁ…。
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