平凡な日常にも事件はあり、見ると毎日がとても愛おしくなる
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月11日 16時36分
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総合評価:
5.0
スターウォーズの最新シリーズで敵役のカイロ・レンを演じたアダム・ドライバーが、普通の日々をと生きるバス運転手という、スターウォーズとは全く異なるキャラクターを演じています。バス運転手のパターソンは妻と犬と3人暮らし、毎日バスに乗り、詩を書き、仕事が終わると散歩の途中でバーによって一杯飲む。一見変化がないように見えるそんな平凡な生活にも、少しの事件と出会いが交錯します。風変わりな奥さんが変わった料理を作ったり、家を水玉だらけにしたりするので家の中でも絶えず変化がありますし、同僚やバーの常連たちの家庭問題など、平凡な日常にもさまざまな事件が起こります。犬が彼の詩作ノートをぐちゃぐちゃにしてしまい、パターソンは落ち込みますが、その後出会った風変わりな日本人から新たなノートをもらったりと、様々出来事がおこります。物語の中核をなす、パターソンの描く詩は、彼の生活そのものでとても深くて愛おしい。派手さは無いけれど、胸に沁みるストーリーです。