ブラック・クランズマン
このレビューにはネタバレが含まれています
ジョジョ・ラビット
ナチスを扱っているのに、色彩豊かで頬が緩みクスッと笑う場面も多い。 けれど余韻はズシリとやってきて、決して繰り返してはいけないと強く感じる。 シリアスさとポップさのバランスが絶妙。 ヨハンソン扮するお母さんが本当に素敵で、素敵過ぎた故に観賞後も暫く引きずってしまった。 芯があるけれどチャーミングで、子供としてではなく1人の人として息子に向き合う姿に胸を打たれる。 だらしなく適当なのにかっこいい役をやらせたらサムロックウェルの右に出るものはいない、と勝手に思っている。 監督扮するヒトラーもコミカルでとても良かった。
キャロル
2時間どの場面を切り取っても美しい。 2人の美貌は勿論、ファッションも、紡がれる言葉も全て美しい。 本当に妖精のようなテレーズに「天から落ちたよう」と魅力を伝えるキャロル。 小説のような言葉遣いだけれど、その言葉が大袈裟になることなく、ルーニーマーラの淡麗な容姿がより一層言葉を引き立てる。 しなやかで強そうに見えるキャロルがふとした時に見せる脆さや危うさ。 目だけでも魅せるケイトブランシェットの表現力の高さに圧倒される。
TENET テネット
ノーラン監督はもれなく全作観ている。 逆行の設定が飲み込めるまでは、分からない!けれど面白い!分からない!!と見進め、やっと理解できた頃に興奮状態のままエンドロールを迎えてしまった。 高揚を沈静させ、オペラハウスは?あの場面は順行?と一つ一つ疑問を解消していくと、思っていたより複雑じゃないのか、と意外とスッキリしてしまった。 勿論、とても面白かったし映像も凄い。 けれど、最新技術なのがひしひしと伝わり、設定も真新しいことが表に出過ぎて、話として何度も見たい、とはならなかった。 インセプションやインターステラーほど、登場人物の心情を描きそこに感情移入するようなことはあまりなく、だからこそカラクリが解けると味気なく感じてしまったのかも。
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